大月 光勲の略歴  ‖   Topへ


大月光勲能面集(鬼神面)

小獅子(こじし)

能『石橋(しゃっきょう)』で親子の獅子が登場する
特殊演出の場合、子供の役に使いわれます。
親の「獅子口」は白頭・子の「小獅子」は赤頭になります。
 ●小獅子(こじし)   
獅子口(ししぐち)

獅子の面で、口が大きく開き「獅子吼(ししく)」が表現
されています。金泥彩色で目にも金環が嵌っています。
能『石橋』などに使われます。
 ●獅子口(ししぐち)   
黒鬚(くろひげ)

龍神の役の面で、龍らしく顎が突き出ています。
濃い鬚を蓄えているところからの命名で、
能『竹生島』『春日竜神』などに使われます。
 ●黒髭(くろひげ)●  
野干(やかん)

野干とは中国の想像上の動物で、姿は狐に似ているが
木に登れて、夜鳴く声が狼に似ていると言われています。
日本では旧くから狐の別称として使われいました。
能『殺生石』の後シテなどに使われます。
野干(やかん)●

顰(しかみ)

古くは「獅噛」と書いたそうです。
獅子が歯を噛み合わせた様子を意味します。
顔の筋肉を怒張させて歯を食いしばる直前の表情をしています
。邪悪な鬼の役で能『土蜘蛛』『紅葉狩』などに使われます。
●顰(しかみ)●
      べし見悪尉(べしみあくじょう)

べし見の要素と悪尉の要素を合わせた面です。
天狗役の大べし見より重く演じるときに使われます。
能「鞍馬天狗」「是界」の小書が「白頭」の場合などに
使われます。

●べし見悪尉(べしみあくじょう)●
       重荷悪尉(おもにあくじょう)

けっして持ち上げられない重荷を恋するがゆえに
持ち上げようとして憤死する老人は悪尉となって現れる。
能「恋重荷」の専用面です。
●重荷悪尉(おもにあくじょう)●
       茗荷悪尉(みょうがあくじょう)

目が茗荷の形をしているところからの命名です。
悪尉は強く恐ろしげな老人という意味合いです。
能「道明寺」などに使われます。

 ●茗荷悪尉(みょうがあくじょう)●
牙飛出

造形は小飛出に類していますが上下の歯に牙があり、
肌も金泥を施し位を上げています。
能「小鍛冶」や「殺生石」などの特殊演出に使われます。
●牙飛出(きばとびで)●

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